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ベネトン
2007年 08月 03日
前回書いたグローバリゼーションの集中講義を受講していた時のこと。 この日の前半はケースディスカッションで、内容はベネトンの国際展開について。 普通なら前日の夜にケースを読んでいくんだけど、前日は仕事のトラブルで授業の後に夕方から出社する羽目になり、ケースを読む時間が無かった。 どうせ200人以上いる授業だし教授に当てられることも無いだろうからケースは授業中に読めばいいやと思ってケースをめくっていたら、ケース中盤に「Japan Experience」という見出しでベネトンの日本展開のことが書かれているではないか。 やばい、日本人は僕しかいないから当てられるかも・・・ その後は授業を殆ど聞かずにあわててケースを読んでいたら、案の定「Japanese here?」ときやがった。 まだケースは読み終えておらず、それまでの議論の流れも理解していなかったんだけど、質問は「日本人のベネトンに対する評価はどうなんだ?」という簡単なやつ。 僕は「みんな名前は知ってるけどそれ程売れているわけでは無いと思う。個人的に言えば、色が派手すぎる印象があって自分で買おうとは思わない。」と答えたところ、それが教授の求めていたコメントだったみたいで良かった。 ケースによると、ベネトンは1983年に西武グループとのライセンス契約で日本に上陸して事業を展開。 その後、ベネトン(イタリア)側と日本側で商品ラインアップ等について意見が衝突し、ベネトンはイタリアで経験を積んだ日本人を投入して事業の拡大を図るが、彼は日本製の商品を減らしてイタリアから輸入した日本人の嗜好に合わない商品を増やしたため、前述の僕のコメントのようなイメージを日本人に植えつけてしまった。 ということで、ローカルマーケットを理解せずにイタリア流を貫こうとしたため、上手くいかなかったという事例だった。 ところで、ベネトンって今も日本にあるのだろうかと思って検索してみると、オンラインショップで売られている商品は意外と普通の色の服だった。 おや、方針転換したのかなと思ってベネトン本社?のHPを見ると、やっぱり・・・ ということは、ベネトン自体は変わっていないけど、過去の教訓を活かして日本でのビジネスのあり方を変更したのかもしれない。
by nycyn
| 2007-08-03 10:03
| MBA
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