NewYorkScenery
nycyn.exblog.jp
アルゼンチン(2)

アルゼンチンは日本から地理的に遠いこともあり、サッカーが強い、パンパ(大草原)がある、程度のことしか日本では知られていないと思う。
実際、僕も殆ど知識が無く、何となく危なそうな印象を持っていたが、滞在してみて印象が変わった部分も少なく無い。
ということで、アルゼンチンについて国の概要と見聞きした印象を書いてみる。


歴史
16世紀にスペインが南米を侵攻して以来、同国の植民地となった。
その後、現地に住み着いたスペイン人の中に独立意識が芽生え、1813年に独立。
独立後の政治的混乱を経た後、楽園を求めてイタリアを中心に多くの欧州人が移住し、多くの欧州文化が持ち込まれた。(現在の人種構成はイタリア系約35%、スペイン系約29%と欧州系の民族中心となっている。)
この時期、戦争需要等を背景に目覚しい経済成長を遂げ、20世紀前半には世界有数の先進国となる。
その後は軍政やクーデター等を繰り返す政治的に不安定な期間が続き、1982年のフォークランド紛争での敗戦をきっかけに、翌83年にようやく民主政権が誕生した。


街を歩いて
「南米のパリ」と呼ばれる通り西欧風の建物が多く、とてもきれいだった。
中心部は歴史的な建造物が多く歴史を感じさせる一方、好景気を背景に高層ビルがあちらこちらで建てられており、NYを思わせるような高層アパートもあった。

f0081958_12364492.jpg


路上でパフォーマンスをやっている人が多く、大勢の人が立ち止まって見ていた。

f0081958_1248949.jpg


なお、ブエノスアイレスは観光の目玉のようなものが沢山あるわけではなく、1日あれば一通り見てまわれてしまう。
なので、ブエノスアイレスを観光するなら中心部観光とサッカー観戦でそれぞれ1日あれば十分で、あとはイグアスの滝や内陸部のディープな街を観光するのが良いかもしれない。

f0081958_12402541.jpg



食事
アルゼンチンといえば肉、ということでステーキハウスが多く、またイタリア系住民が約35%を占めることから、イタリアンの店も多かった。
アメリカ人と一緒に食事に行けば当然ステーキを食べる回数が多くなり、普段はステーキなんか月1回も食べないのに、6回の夕食のうち4回肉を食べた。
すると胃が肉モードになったのか段々食べる量が多くなってきて、ここに永住したら太るかなと思った。
アルゼンチン人に負けずアメリカ人も肉好きで、同級生の女性が800グラムくらいある巨大ステーキを完食し、デザートまで食べていたのには驚いた。(しかも夜中の12時過ぎに。)


治安
ブエノスアイレスの中心部に限っていえば、極めて安全だった。
NYと同じく至る所に警官が立っており、これだけいれば犯罪も起きないだろうと思わせられる。
01年の経済危機以降、通貨切下げの影響もあって観光客が増加しているらしく、治安の向上で更なる観光客の増加を狙っているのかもしれない。

しかし、高級マンションが立ち並ぶ一方で物乞いをする子供がいたり、殆どのゴミ捨て場にはゴミの中から物を持ち去る人がいた。
また、中心部を離れたボカ地区などでは治安が悪いらしく、バスの中から見た地域ではトタン屋根を石で固定したような家が立ち並ぶ地域もあり、貧富の差がNY以上に大きいのではないかと思った。
02年の経済危機時には失業率が20%を超え、貧困層が集団となって企業や商店を襲う事件が多発していたらしいが、現在は殆ど見られなくなっている。


英語
空港やホテルを除き、街中ではスペイン以上に英語が通じなかった。
日本人なら誰でも知っていそうな単語でも通じないことが多く、レストランの注文ですら苦労した。
日本人は英語が分からない時にニヤニヤして気持ち悪い、みたいな話を聞いたことがあるけど、実はアメリカ人も似たようなもので、アメリカ人の同級生がレストランで注文が通じない時に引きつった笑いで困った顔をしていたのは面白かった。


物価
5年前までは1ドル=1ペソだったのが経済危機をきっかけに1ドル=3ペソ強となったため、外国人にとって物価はかなり安い。
例えば、「高級」レストランでも500グラムのステーキが35ペソ(約1400円)、市内を走る地下鉄は75センターボ(約30円)。

余談だけど、ホテルは300ペソ(約12000円)も出せば結構綺麗なところに泊まれるのに、大学側が用意したホテルは一泊900ペソ(約36000円)とアルゼンチンにしてはべらぼうに高い所だった。
こうした費用は授業料に含まれているので、こんな事をやっているから授業料が高いんだなと実感、自費だったら絶対にこんなホテルには泊まらないだろう。
因みに、僕の滞在中にベネズエラのチャベス大統領が同じホテルに滞在していた。(彼は反米デモで演説するために来訪したらしい・・・)

f0081958_1243376.jpg

ホテルに関連した話で、高級ホテルだけにサービスは行き届いているんだけど、バトラー(執事)が何度も「ご用はありませんか?」と部屋に来るのがウザかった。
部屋にいる時は「邪魔すんなよ」という札を外に出してブロックしていたんだけど、飲んで夜中に戻って来たらベッドサイドのテーブルに水とコップが置かれているのを見た時はスケジュールを把握されているようで気持ち悪くなり、その後は外出中も札を出したままにしておいた。


サッカー
言わずと知れたサッカー大国で、バスから見た郊外の路上や空き地ではサッカーをやっている子供を沢山見た。
今回はボカ・ジュニアーズ対サン・ロレンゾ戦を観戦。
この試合を見た印象では欧州サッカーよりもレベルは低く、組織の欧州、個人技の南米、などと言われるが、個人技もさほど高くない気がした。
タレントを全て海外に出してしまっているせいなのか、たまたま調子が悪かったのかは分からないけど。

f0081958_12452689.jpg

ボカの地元だけあってボカ側の応援がすさまじく、以前スペインで見た試合よりも応援が泥臭く、本当に地面が揺れている感じがした。
審判の地元びいきが露骨で笑っちゃうくらいボカ側の反則が見逃されていたけど、あの応援を見るとボカに不利な判定でもしようものなら審判は殺されるんじゃないか、とすら思った。
また、試合は0対3でボカの負けだったため、こいつらが暴れだしたりしないかと心配になった。
スタジアムの周辺はガラの悪そうな連中や野良犬がうろうろしていたので、混乱を避けるために試合終了の10分前くらいにはスタジアムを後にした。



以上、アルゼンチンについてのレポートでした。
他の写真はスライドショーでどうぞ。(昨日アップしたのと同じ)

思っていたよりも快適で安全、NYから直行便で10時間強(日本からだと24時間以上)なので、アメリカにいる方はブラジル等と組み合わせて一度は訪問することを検討してはいかがでしょう。


f0081958_12383857.jpg

[PR]
by nycyn | 2007-03-12 14:07 | 旅行・出張