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ZARA
オペレーションの授業にまだついて何も書いていなかったから、一番面白かったZARAのケースをご紹介。

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殆どの人が知っていると思うけど、ZARAはスペインのアパレルメーカー。(写真はココから)
NYにも何軒かお店があるし、昨年帰国したら新宿にも出店してた。

僕はZARAで買い物をしたことが無くて女性向けだけだと思っていたけど、去年スペインに行った時に初めて入店したら、男物があることに気づいた。

そんな程度だから、このケースを読むまでZARAについて殆ど知らなかったんだけど、どうやらすごいメーカーらしい。


1975年にスペインのラコルニャに1号店をオープン。
親会社であるInditexはZARAの他、Pull & Bear、Massimo Dutti、Bershka、Stradivarius、Oyshoなどのブランドを保有し、さらに最近でも買収を行っている。
ZARAやBershkaなどの名前はスペイン語ではなく、特に意味を持たない造語であり、海外展開を意識して特定の言語を使用していない。

スペインの田舎ガリシアで唯一の有望企業として地元が強力にバックアップし、数百にも及ぶ小規模工場、2万5千人以上がZARAの生産を支える。
デザインやカッティングにコンピューターを導入し、効率性とスピードを追及。
こうした強みにより他メーカーに比べて柔軟な生産が可能となり、通常はシーズン6ヵ月前には50%程度、シーズン入りの段階では100%の製造を完了していなければならないけど、ZARAはそれぞれ15%、50%程度に留め、顧客の評価や売れ行きを見ながら生産を調整することが出来る。

店舗に置かれる各商品の数を抑え、売り切れ後も補充も行わないポリシーを貫くことで、「今買わないと次に来た時には無い」という印象を植え付け、次々と新商品を投入する。
さらに、人気商品の数を意図的に少なく供給し、市場に「満たされない感」を醸成することもある。
経済学的には?なこうした戦略が上手く働き、ZARAの顧客は平均で年17回店舗を訪問する(GAPの顧客は4回)。
一方、不人気の商品が出た場合、他メーカーは大量の在庫をさばくために値引きを実施するが、ZARAは上記の柔軟な生産体制により在庫がさほど無いため、不人気商品の製造をストップして代替品を追加で投入できる。

各店舗には在庫を置かず、店舗と本社が頻繁に売れ行き情報を交換して、週2回スペインから商品を発送、欧州なら翌日、米国でも2日後には商品が店舗に並ぶ。
輸送コストがかかる一方、各店舗の在庫コストはゼロに近く、在庫一掃セールも不要。
店舗は一等地にしか開かず、ディスプレイは全店舗で統一、店舗内の商品配置も頻繁に変更する。

こうした巧みな戦略によりZARAは急成長を続け、現在では60ヵ国に2700店舗を展開する巨大アパレルメーカーとなった。
(01年の株式公開時点でInditexは世界第3位のアパレルメーカーだった。直近は不明。)

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このように、アパレル業界のみならず、ビジネス界全体においても異色のビジネスモデルを確立している。
オペレーションの観点からは、短いLead Time、少ない在庫、多品種少量生産に適した配送システム、など、サプライチェーンで難しいと言われている部分をクリアしている。
たぶん、マーケティングの観点から分析しても面白いんじゃないかな。

正直に言うと、僕がスペインのZARAに行った時の印象は「イマイチだな」という感じだったんだけど、これはあくまで僕の主観的な印象で、世間では高い評価を得ているようだ。
また、日本とスペインでは品揃えが違うだろうから、日本のZARAに行けば僕の印象も変わるかもしれない。


で、このケースを読んだからといってZARAに行こうとは思わないんだけど、前を通ることがあったらちょっとくらい覗いてみよう。
僕はZARAの服よりも商品配置や在庫管理に興味があるから、店員にイロイロ質問してみようかな(嫌な客・・)


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by nycyn | 2006-08-17 08:54 | MBA