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Samsung
f0081958_10493937.jpgつい数時間前に受講したマーケティングの授業で、
今日のケースはサムソンだった。
サムンが正しい表記らしいけど、僕の中ではサムンで定着しているから、サムソンと書くことにする。

サムソンはみなさんご存知の韓国最大の財閥で、
家電のイメージが強いけど、金融や貿易事業に加え、野球やサッカーのプロチームも保有している超巨大企業集団。
日本ではあまり積極的な事業展開はしていないけど、世界各国でその事業を急速に拡大させている。


ケースで扱ったのはSamsung Electronics(三星電子)で、彼らのエレクトロニクス分野での世界的な取り組みがマーケティングの観点から詳しく述べられている。
全部で25ページもあるケースで、予習するのがしんどかった。

ケースの内容を要約すると、以下の通り。

元々は他の家電メーカーに安い電化製品を供給(OEM)する「二流メーカー」で、製造コストを安くすることに注力。
しかし、90年代のアジア金融危機を経験したことにより、経営方針を転換。
ライバルが製造を外注する中で自前の製造にこだわり、高品質を確保するため大量の技術者を採用。
デジタル技術の進歩をチャンスと捉え、最先端のデジタル製品開発に経営資源を集中。

アメリカでマーケティングを学んだキム氏を採用し、世界各国でサムソンブランドの確立を図る。
徹底的な各国の市場調査を行い、成長の見込める市場に資源を集中。
各国の特徴に合わせた柔軟な商品展開を行う一方、DigitAllといった分かりやすい世界共通のメッセージを発信。
オリンピックの公式スポンサーをはじめ、スポーツや映画等とのタイアップも積極的に展開。

この結果、圧倒的な技術力とマーケティング努力により、現在ではフラッシュメモリーや携帯電話など16品目で世界一のシェアを誇る企業に成長した。


日本では「えー、サムソン?」と否定的なイメージを持っている人も多いと思うけど、実際アメリカではサムソンの携帯電話はかなり普及しているし、電気屋に行っても日本製品と同じくらいの売場面積を確保しているような気がする。

ケースの内容はサムソンを称える内容ばかりだし、アメリカではこれだけサムソン製品があふれているから、授業では「サムソンはすげー、ソニーは抜かれちゃうんじゃないの」という議論が展開されると予想。
日本人である僕としては「日本ではそうでもないよ」というようなコメントを用意して授業に臨んだ。


ところが、ふたを開けてみると、クラスの誰一人としてサムソンを評価する人がいない。
生徒だけじゃなく教授までサムソン批判を始めた。
授業で出たコメントはこんな感じ。

独自性が乏しく、ソニーの開発力とは比べ物にならない。
デザインがダサく、持っているとかっこ悪い。
でかくなってきたのはここ数年のことであり、まだ信頼を確保できるだけの歴史が無い。
韓国メーカーであることを隠したがっているようだけど、みんな韓国だって知っている。(韓国製であることがそんなに悪いのか・・?)

おまけに、同じ韓国メーカーのLGにも飛び火して、「そもそも"LG"って意味不明」みたいなことまで言い出す始末。
その他、ドイツ出身の生徒も「ドイツでサムソンは三流メーカーだ」と言っていた。
また、授業の後に韓国出身のやつに話かけたら、「みんなの言う通りだよ。僕もサムソン製品を買おうとは思わない」だって。。。


ということで、サムソンを二流メーカーだと思っているのは日本人くらいだろうと思っていたけど、アメリカ人も同じような印象を持っていることが分かった。
僕はサムソンがDRAM等の分野で日本企業を圧倒しているというニュースをよく見ていたから、サムソン恐るべしという印象を持っていて、アメリカ人も同じだろうと思っていたけど、それはあくまで「部品」の世界の話で、「完成品」としてはまだまだ評価されていないんだと思った。

ただし、ビジネススクールで議論するからこうなるだけで、街中でアンケートをやったら別の意見が出てくるような気もするけど。

逆に、日本製品に対する信頼の厚さを再認識した。
日本のメーカーってすごいのね。


で、本来は「サムソンがソニーを凌駕するためには何が必要か」ということを議論するはずだったのに、「足下にも及ばない」という意見しか出なかったから、授業もそこで終了。

完成品の分野に関しては、サムソンの先行きは厳しいのかもしれない。


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by nycyn | 2006-08-05 10:51 | MBA