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ルールの運用と自己責任
先日書いた性悪説のルールについて、視点を変えてみると異なるアメリカが見えてくる。

アメリカには性悪説を前提としたルールが沢山ある。でも、いいかげんなアメリカ人が管理しているため必ずしも厳格には運用されていない一方、一旦「ルール違反」ということになると、とことん厳しい。

僕のような非米国市民がアメリカに入国する時、"I-94"という滞在許可証を記入する。これには入国日と滞在期限日が記され、外国人の滞在期間がビザ等に則していることを証明する唯一の書類となる。

アメリカに入国する際、I-94は機内などで事前に記入しておき、入国審査時に半分が切り取られ、残りの半分を渡される。その半券には入国日を記したスタンプが押され、その下に滞在期限日が「手書き」で記入される。先日も書いたけど、字が汚いアメリカ人は多く、僕のI-94もかろうじて判別できる文字で書いてある。

もしI-94の日付が読めない字で書かれていたり、間違っていた場合、何が起こるのか。旅行者であれば、出国時にI-94を提出して終わりだから、滞在中に何か特別なことをしない限りたぶん問題にはならない。しかし学生や就労者の場合、たまにI-94の提出を求められることがある。

例えば、運転免許証には免許自体の有効期間とは別にI-94の有効期間が表示されるため、I-94に不備があるとややこしいことになる。僕の同僚のI-94には「なぞり書き」があったため、これが「不正にI-94を改ざんした」とみなされ、彼はしばらく免許が取得できなかった。僕も彼と一緒に免許を取りに行っていたから担当の人にしつこく食い下がったけど、最後には法律を提示され、そこには確かに「改ざんしたI-94は無効」と書かれていた。こういう時のアメリカ人は、普段はいいかげんなくせにとても毅然としていて、「私は法の番人」みたいな顔をしてやがる。彼はその後、別の免許センターや弁護士事務所などを転々とし、一度出国するか費用を払ってI-94を作り直すか、という選択を迫られるとともに、最悪の場合、不法滞在者になるところだった。

問題なのは、入国審査官がこのI-94の重要性を認識していないこと。だから彼らは汚い字で入国日を記入するし、間違えれば平気でなぞり書きをする。僕は入国時にI-94を入念にチェックするようにしていて、去年日本に帰国して戻って来る時、スタンプの日付が一日前になっていたからやり直すように依頼したら、入国審査官は目をまん丸にして "Why?" と言いやがった。事情を説明しても理解できないみたいだったから、スタンプを二重に押して「改ざんしたI-94」を作ろうとする審査官を威嚇し、最終的には新しいものに押し直してもらったんだけど、僕より前に彼のブースを通過して入国した人のI-94はスタンプの日付が1日ずれていることになる。こういうことがあるから、僕は入国審査の時は予備のI-94を持っておくようにしている。

個人主義の副産物かもしれないけど、こうしたことはアメリカでは「自己責任」と言われるらしい。ルールの運用はテキトーなくせに、問題が起きると自己責任だと!?

気の抜けない国だ。

(参考) I-94関連情報

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by nycyn | 2006-05-16 11:24 | 雑感